正午、シンガーソングライター河井英里さんの告別式に。
なぜお葬式の日は、いつもこんなに抜けるような青空なのか。
身体が浮かび上がるかのような蝉の声と、完璧な青空と、猛暑の中、たくさんの人々が心から故人の死を悼んだ。英里さん、本当にみんなから愛されていたのね。どうか天国で安らかに。
つい何ヶ月か前にお食事をご一緒した方が、こんなふうに別の世界へと旅立っていく。
しかも、そのときお料理を作ってくださった方の手料理を奇しくも昨夜、美しい曇り空と夏風と遠雷を堪能しながらいただいたのだった。
人の縁とは奇妙につながっているもので、この地球上には実は300人ぐらいしかいないのではないかと思うことがあると著名な某小説家さんがおっしゃっていたけれど、私もそう思う。
人と人との縁をめぐって説明のつかない不思議な感覚が昨夜からずっと、お式の間も途切れることなく続いていたが、帰りのプラットホームでボーッと突っ立って電車を待っていたとき握りしめてた携帯電話が鳴り、一気に我にかえった。
オチゴトの依頼。
ああ、こういうとき、しっかり現実に引き戻してくれるオチゴトって、有り難い。
さて、顔を洗って、お洗濯をして、新曲を作らなければ。
せっかく生きているのだからね。きちんと生きていかなければね。
