Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

面白い客席

早起きして、といっても遠方の会社にお勤めの方や魚河岸で働いておられる方にくらべれば全然ナマっちょろいもんだが、私のペースとしてはかなりがんばって前倒しのタイムスケジュールで午前中をぱんぱんに充実させ、密かな自己満足に浸る。
このところプライベートが煩雑なせいか日々のことがほったらかしになっていたので、お掃除とかお洗濯とか食材の下ごしらえとか、である。
人間どこかが満ち足りれば他のどこかがスカスカになるもので、そういう生活上のアンバランスを修復するには家事が一番!と私はかねてより考えているのだ。
休日にご家族から迷惑がられながらも余計な家事に精を出そうとする勤労男性なんかは、きっとそういう心境なのだろう。
洗わなくてもいいものを洗い、捨てなくてもいいものを捨て、家事のプロフェッショナルたる主婦から疎まれこそすれ有り難がられることなど百に一つもないのに、やたらと本分以外のことに身体を使いたがるのは、ある種リハビリの代用なのでしょう。
家でほとんどの仕事をこなす私にはよくわかる。
家の中の雑用には、自分の心を癒したり、自分の心を取り戻したり、自分の心を鍛えるためのすべての要素が含まれている。


なんてことを考えながら床を拭き、湯をわかし、根菜を茹で、乾燥機をまわし、洗面台を磨き、1ヶ月ぶりに多肉植物に水をやる。
それが終わって、ようやくオチゴト。
なんといっても日々のことをやっつけてあるので、オチゴトも余裕の心持ちである。
でも、予定の時刻までに終わらなかった。
譜面書きかけのまま、壽初春大歌舞伎、夜の部に走る。
「壽曽我対面」「春興鏡獅子」「鰯賣戀曳網」。
どれも面白かったけど、いちばん面白かったのはお隣のお席に座っておられたおばあちゃん。
お芝居の間もずっとおミカン召し上がってた。おミカン召し上がってないときは、すやすや寝てらした。(笑)
最近、舞台の上よりも、客席の方が面白い。