ちょっとしたわけがあって、ヘンデルの「ハレルヤ」を弾くことになった。
といっても、打ち込みのデータを作るために、譜面通り弾いたというだけのこと。
同時に歌の各パートもじっくり検証。
この曲、高校生のときに合唱したことがあって、ピアノ担当の級友が病欠したときの練習では伴奏を何度かかわったことがある。
改めて弾いてみると、細部にわたって実によく出来た曲。「ほぉ〜」「なるほど」「ははぁ、そうきましたか」といちいち納得してしまう。
私の稼業は音楽家だが、新たに音楽を作るのが仕事なので、ビジネスでハレルヤの伴奏譜と向かい合うということは、まずあり得ない。
プライベートで、昔習っていたクラシックのピアノ曲を弾きなおすことも、まず無い。
だから、こんな機会でもなければ、これからの人生で「ハレルヤ」を今一度じっくりと弾いて確かめるなんてこと、ホント無かったはずなのだ。
いやいや、絶妙なタイミングで、絶妙なモノを投げかけてくるものですね、人生とは。
偶然とはいえ、そういう機会を作ってくれるような知人に恵まれていることに、感謝したくなる日。
