Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

賭け

「賭け」をすることがある。
たとえば、電車に乗っていて次の駅まで踏切がひとつもなかったら今日はあのお店でお酒を飲んで帰ろう、でもひとつでも踏切を通過したら、別のお店でお酒を飲んで帰ろう、とか。
この場合はどちらに転んでもお酒を飲むことは決まっていて、どっちで飲んでも大差ない顔ぶれなのだから私の人生になんら影響はない。
しかし、人によっては、そんなことで自分の大切な一生を左右するような決断をしてしまうらしいのだ。
会社をやめる、とか、転職するとか、彼女にプロポーズするとか、田舎に帰るとか。


つい先日、知り合いの女性が私の目の前で賭けをした。
お店の方からすすめられたワインが数本、私達の前に並んでいた。
誰も飲んだことのない珍しいワインが一本混じっていた。
彼女はそのワインを指さし、これが文句なく美味しかった場合は、とあるモノを購入する!と宣言したのだ。
とあるモノとはとても高価で魅惑的な物体で、ここしばらく彼女はそれを購入するべきかせざるべきか迷っているという話しを聞いたばかりだったので、私を含む数人の同席者は大層盛り上がった。
かくして、丁寧に丁寧に抜栓していただいたワインはびっくりするほど美味しかった。
この場合、賭けに「勝った」のか「負けた」のかはよくわからないけれど、その女性はとあるモノを購入することに決まってしまったのだ。
つまり、賭けとは、迷っているときにするものなのだな、とそのとき今更ながらに思った。
自分の力ではどうあっても決められない事柄を、他力によって、決めていただくのだ。
そういう賭けをしたことが、私は思い当たらない。
迷ったことが、あまり無い、ということなのかちら。
そう考えると、ちょっとつまらない。
迷って迷って悩んだすえに、ド派手な賭けってものをしてみたいものざます。