意志ある生き物のように南に向けて首を長〜くのばしていたチューリップがみまかられたので、今度はバラ。
冬になると花を飾りたくなる。
昨日はわが町にも雪が積もり、生まれて初めて雪かきをした。
とにかく寒い日だったが、こういう日の方が室内の暖房は抜かりなく、どの部屋もぬくぬく。
そういえば実家の母親は暖かい部屋というものが苦手らしく、冬の帰省では毎回リビングルームの寒さに辟易させられる。
寒さ嫌いの私は、かつての自分の部屋を最大限に暖めておいて、マンガか本を小脇にかかえてシベリア状態のリビングから1時間ごとに小走りに避難するのだ。
家の中を小走ることもないだろうと思うけれど、何せすぐそこに「あたたかい世界」があると思うとついつい歩みが速くなり、しまいには忍者のように寒い階段を一気に駆けのぼり、摺り足小走りで「あたたかい世界」に飛び込んでバタンッとドアを閉める。
寒暖の差は心の起伏を大きくするのだろうか。実家で過ごす数日間は、東京で慌ただしく暮らしているときよりも私を幾分アグレッシヴにさせているかもしれない。