Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

プール

平日の昼間のプールに出かけると、利用者のほとんどは高齢者だ。
みごとに「人間のベテランさん」揃い。私など、ヒヨッ子もいいところなのである。
しかも、たいていはガラガラで、1コースにつきベテランさん及びヒヨッ子1人という恵まれた環境。
うれしい限りなり。


水の中では、誰しもが別人のよう。でもそれは、逆に誰もが自分に忠実なのだ。
みな、誰とも喋らず、誰とも関わらない。水と自分、その関係があるだけ。
近頃の私にとって、とても快適な場所なのである。


隣のコースでゆっくりとターンして水底に潜ったご老人、いつになっても頭が浮いてこない。
気になって見ていると、25メートルプールの半ばほどにフワァ〜〜ッと浮上しては、再びゆっくりゆっくり泳ぎはじめる。
完全に水と同化しているかのような独特のフォームだが、軽く3000メートルは泳ぎ続けている。
重力や老いや死からはるかに遠ざけられた、まるで未曽有の生命体のような、ご老人。
どんなに屈強なご老人なのだろうかとさりげなくゴーグルの内側から注目していると、水から出た途端、魔法がとけたようにタダのご老人に変身してしまった。
水辺、水底、水性、水面、水棲、水精、水神、水夫、水人、水女、水男・・・。