18〜19年前。それより前には料理らしい料理がまったく作れなかった私だが、あるときを境に、嘘のような話しだけれども、突然にして、台所まわりに関してはほぼ一般水準の仕事ができるようになったのだ。
その頃よく作っていたものを最近また作ってみたりしている。
ごくごく基本的なお惣菜だが、ひじきの煮物とか、酢の物あれこれとか、白和えとか。
当時と同じように、作曲作業の合間にお惣菜を一つ、また数時間後、気分転換に別のお惣菜を一つ、、、という具合。
基本的に私は味の好みが変わらないので、環境が変化したとしても、調味料の塩梅は当時とほぼ同じだ。
そう、今は頻繁に足を運ぶ歌舞伎やバレエやオペラのかわりに、当時は「映画」と「展覧会」を観てまわるのが日々の道楽だった。
なんだか20年近く経つというのに、やってることはほとんど変わっていない。
お酒を飲みに立ち寄るお店もほぼ同じ。
・・・と、さっきふと気づいた。
まあ、あの頃と同じ街に越してきたのだから、これでよいのだな。
