自分の字を何種類か持っている人を知っている。
まったくタイプの異なる字を時と場合に応じて巧みに使い分けておられて、しかもどのタイプの字にも味わいがあり、とても素敵な手蹟。
一方、そんなふうに器用に自分を使い分けることが苦手な方もいる。
もちろん世の中はそういう人が大多数なのだけれど、そんな大多数の一員でもありよく存じあげている方の手蹟がある時まったく様子が違っていると、なんとはなしに、合点のいかない気分になる。
今日はずっしりと空気が重たくて、どっちつかずのお天気だったせいか、つまらないことが心にひっかかるのだった。
人生はすばらしく、長くもあると同時に短くもあり、やることはまだまだたくさんあって希望に満ちあふれているというのに、こんなことでいちいちひっかかっていてもね。
つい最近も、「あなたは実によくひっかかってくる」と、不毛な体質をとある知り合いから指摘されたばかり。
余計なことを考えていないで、一心不乱に個人練習でもして無駄なひっかかりを払拭しなくては。
なわけで今日はよく練習した日。
ピアノはもちろん、三味線まで弾きました〜。
