Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

未来へスイッチ

つい数日前、銀座にてご当代の須田菁華さんの展示を拝見してきた。
とてもよい展示で、会期中に伺えてよかった。
雪降りしきる中、窯元を訪ね、煎茶茶碗を2客お願いしてからかれこれ10ヶ月。
個人で注文すると大抵は1年待ちだそうで、気長に、ひたすら気長に待ちわびるのですね。
これもまたしみじみと楽しい。
そうやってしみじみと待った品物が、忘れた頃に届けられる時、なんだか手品を見せられたみたいな、魔法をかけられたみたいな、そんな気持ちになるんじゃないかしら。
その頃の私の興味がどういうところに流れ着いているかはまったくわからないけれど、とにかく菁華さんの窯元に伺ったときから、私の心身の立ち位置はおそろしく変化してる。
こんなふうに公開しているブログや仲間内でこっそり遊んでるmixiや更に小さな世界を形作ってるtwitterとはまったく別に、私はあくまで個人的でかなり詳細な日記をつけているが、それを読み返すと目眩におそわれるほど。
くらくらするってことは、つまりそこに書かれていることを、忘れちゃってるってことなのだ。
忘れないまでも、どこか自分と切り離した遠い世界でのことみたいに、無意識のうちにしちゃってる。頭の整理箱の中に無理矢理片付けてしまってる。
これほどの変化が自分の生活の中にあったということを、これほどの日々の感動や、感情の動きや、噛み砕きがたいまでに不可解な、あるいは魅力的な、幾多のエピソードのことを、未来を生きていくために人間って哀れなことに忘れちゃうのだ。手放す、という方がいいのかな。
楽しい仲間や、心丈夫な血縁に囲まれているとね、とくにそうかもしれない。
よく、何ヶ月も前に書いたCMや歌がテレビから流れてくると、その音楽を作った当時のいろんなことが思い出される。つい数ヶ月前のことなのに、あれも切り捨てた、これも置いてきた、なんてことを考えながら聴いちゃう。
その季節の匂いとか、声とか、空気とか、もうそれはびっくりするほどさまざまな記憶が蘇ってくるもので、ああ、だから私はあまりテレビを見なくなったのかもしれない。
私にとっては、未来へスイッチするのとは、ちょっと逆方向にあるのね、テレビ。


で、今日はテレビのお仕事のご報告。
NHK教育テレビおかあさんといっしょ』の11月と12月の歌の作編曲を担当しました。
「くりとくり」、明日11月1日から放送開始です。
放送時間などは、↓をご覧ください。
http://www.nhk.or.jp/kids/program/okaasan.html
かわゆく、たのしく、ハッピーな曲ざます。