家のお風呂の給湯システムが壊れたので、あたらしいものに取り替えてもらった。
今度のはお風呂が沸くと「お風呂が沸きました!」という音声とともに、音楽が流れる。
パネルの自動ボタンを押し、ほどなくするとパッヘルベルの「カノン」が4小節ほど流れ、どれどれ、とお風呂場を見に行くと私好みの熱めの湯加減、心持ち少なめの湯量で、たぷたぷ沸いている。
便利な世の中だ。
そういえばだいぶ前にパッヘルベルの「カノン」をモチーフにして曲を作ってくださいと頼まれたことがあった。
宮村優子さんという声優さんのシングルとアルバムのための曲だったが、あの名曲に私なりの解釈と咀嚼とねつ造をほどこして、アレンジをし、歌詞を書き、ラブソングに作りかえた。
ちょうどその作業をしていた頃、並行してとあるアーティストさんのライブもお手伝いしていて、青山円形劇場に数日間通ってた。
山梨県の小淵沢にある録音スタジオに車で出かけていって、泊まりがけで作業し、戻ってきてライブに出る、というようなことをしていた。
さわやかなる初夏の頃、小淵沢に向かう道すがら、がらんがらんの中央道を運転しながら「♪鶴さん亀さん鶴さん亀さん〜〜」と口ずさんでいたのはどうしてなのだろうか。
などとどうでもいいような細かいことまで思い出されてきたところで、我が家のお風呂がパッヘルベルの「カノン」を景気よく奏ではじめた。
さ!バスタイムバスタイム。鶴さん亀さん鶴さん亀さん。なんでも関西人は同じフレーズを二度繰り返して言う習性があるのだとか。
ほんまほんま。ちゃうちゃう。あかんあかん。
ああ、たしかにたしかに。
最近はドクターハウシュカのバスオイルがとてもお気に入りです。
ものすごくおすすめです。