Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

シーソー

家族と、亡くなった親戚の話しになった。
でもって、15年前に亡くなった父のことを思い出した。
父のことを思い出すと、父がかわいがっていた犬のことを思い出した。
この世にはもういない誰かを思い出すと、きまって故人と深いつながりのあった人や動物のことが数珠つなぎに思い出されてくる。
たいていはどの人もどの生き物も他界しているのだけれど、あの世に旅立っていった者たちのことを思うと、不思議と心が凪いでくるのだ。


窓の外がザラザラいってる。
みぞれが降っているのだった。
亡くなる人と生まれてくる人は、シーソーのように吊りあいながら、この世とあの世をいったりきたりしてる。
誰かから誰かにバトンタッチして、この世の区間乗車券やあの世の周遊券を譲り渡しているのだ。
どこかで死んだ分だけどこかで生まれてくる。
どこかで幸せになった分だけどこかで不幸せになる。
誰かが語らなくなると、誰かがその分おしゃべりになる。
東京の片隅でみぞれが降った分だけ、地球のどこかでは青空突き抜けるほどのピーカンなのだろう。
だとすれば、私が何かを願った分だけ誰かが望みを奪われるのかしら。
だとすればおそろしい。
でも、だとすれば、願いはかなってもかなわなくてもおそろしい。
同じおそろしいんだったら、かなった方がいいにきまってる。
と、おやつをいただきながら考えていたら、スカートのひざがビスケットの粉だらけになってしまった。


さて!
みぞれ降るなか、車をブッ飛ばして映画を見に行くのだ。