嵐、到来。
そんな日に、東より和服姿の友人、しずしずと来たる。
何か美味しいものでも食べに行こうじゃないか、というんで、お連れしました。
堺市は宿院。相当に昔からある、「ちく満」さん。
世にも珍しい「せいろ蒸し蕎麦」のお店で、本当にお品書きには、これしかない。
ガラガラっと硝子戸を開け、お店に入って靴を脱ぎ、席についたら、蕎麦の量を店員さんにお伝えするのみ。
それは何かというと、「一斤」か「一斤半」。小盛と普通盛、ってとこでしょうか。
これしかないとはいえ、ま、お酒とか、ビールとかはありますが、あるんだったら熱燗もいただいちゃえ、というわけで昼間から熱燗と、そして熱々フワフワのせいろ蒸し蕎麦。
つけ汁も熱い。入ってる徳利が持てないほどの熱々。
最後には、これがまた殺人的に熱い蕎麦湯が出される。
こちらではこの蕎麦湯のことを「かまくら」と呼ぶのだけれど、その呼称の由来を尋ねたことはない。
私が小さいときからそうであるから、今更訊くに訊けない。（笑）
東の蕎麦好きを何人もこのお店にお連れしているが、これまでただ一人の方をのぞいては、みなさん半信半疑ながらも食され、ただちにこのフワフワ熱々蕎麦のファンになった。
本日の和装美女も例外ではなく。
写真のせいろは、一斤半用のもの。小さい「斤」の字がくっついてるのがカワイイ。
