Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

夢の景色

色んな方に誘われて、音楽だお芝居だパフォーマンスだ、ちょこちょこ出させていただくことがある。
他人様の場であるから、不手際があってはならん!と、これでも人並みに緊張する。
で、緊張の山が去ってのんびりした頃に、なんかやってください、と別のお誘いが来る。
自分のライブも細々と、思い出したように開催する。
なわけで、用事があって街中に出ているとき、こういうときにはコレを着よう、ああいうときにはアレかぶろう、と、ついでに買っておくことがある。
「来週のライブのためにこういうのが欲しい」となってからいきなり買いに走っても、季節はずれのものしか店頭には並んでいない。
ジリジリとろけそうな猛暑の真夏には秋冬モノ、霜柱が立つほどの真冬には春モノが大々的に売られている。
超特急のオーダーメイドでもしない限り、欲しいときに欲しいものは手に入らないものなのだ。
おまけに本番が近づくと、稽古で忙しくて買い物どころではない。
先日も、せっかく渋谷に出たのだからと、ちょっと先の催しで着る衣装を物色していた。
なんでも昔はラブホテル街だったという一帯、今はおしゃれでカジュアルなブティックが立ち並び、路地裏の薄暗さや区画の複雑さは当時のままなのだろうが、女性3〜4人のグループがショッピングを楽しみながら賑やかしくそぞろ歩いたりなどしていて、かつてこのあたりがその手の歓楽街だったとはとても思えない。
それに、こういう場所の複雑な地形は、どこか夢の中の景色に似ている。
女性が独りでうろうろしてもまったく危険性を感じないのをいいことに、少しの間、ふらふら当てどなく彷徨ってみた。
本当に、冗談じゃないくらい夢うつつの気分になる。
ただのショッピング街では、こうはいかない。
場所の持つオーラが、そうさせるのだ。
暮らす場所とか、眠る場所とか、音楽を作る場所とか、大切な何かを育むところを決めるときには、獣のように直感に従わなくては。
夢うつつにて思った。