Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

岡田徹さんの思い出

ムーンライダーズ岡田徹さんが、旅立たれました。
大昔、私がまだアルバムデビューする前、形も定まらぬままフラフラと音楽業界の波間を漂っているヒヨっ子の時分に、岡田さんはアコーディオンの演奏で何度か私を呼んでくださいました。
アコーディオンは持ってません、と言うと、大小いろんなアコーディオンを何台も借りてくださって。
「好きなの選んで弾いてみて」とおっしゃるので、お言葉に甘えて片っ端から弾きたおし、ようやく楽器が決まると、「アコーディオンの出番が来るまで好きな場所で適当に弾いて遊んでてね」とおっしゃる。
なのでずっと楽器をかかえたまま薄暗いレコーディングスタジオのロビーとか、音が程よく響く階段の踊り場とかで、ぴろぴろ弾いて。
そもそもアコーディオンを持っておらず、鍵盤弾きとはいえあんまりアコーディオンを弾いたことのない私に、録音でわざわざアコーディオンを弾かせてみるという発想があまりに贅沢で面白い方だなぁ〜と、びっくりしました。
岡田さんのことを思うと、真っ先にその時の記憶が蘇ります。

そうそう、これもすごく昔のことだけれど、私が母とヨーロッパ旅行に行ったとき、トランジットの空港でばったり遭遇しましたね。いつもおしゃれで、ニコニコされていた岡田さん。
一昨年だったか、せっかくお会いする機会があったのに、私の用事が長引いて、タッチの差でお目にかかれないままだったのがとても悔やまれます。
どうか安らかにおやすみください。
よき旅路でありますように。
本当にありがとうございました。