Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

『ダリエ百葉窓』の楽曲解説です。18曲目「砂漠のように、やさしく」

darienonikki2015-01-20

2014年10月にリリースされた、私の4枚目のアルバム『ダリエ百葉窓』の楽曲解説です。
21曲が収録されています。
今回は18曲目の「砂漠のように、やさしく」について書きます。



18.「砂漠のように、やさしく」


作編曲・VOICE:Darie


演劇ユニット・LABO!の公演『砂漠のように、やさしく』のために作った曲です。
作:如月小春
演出:堀内仁
LABO!版の初演は2004年10月14日。


このお芝居のこと、作者の如月さんのこと、この戯曲が書かれた時代のこと、について、LABO!の方が書かれた記述があります。
素敵な文章です。
お読みください。


『みどころ』。
http://www.ilaboyou.jp/sabaku/forward.html


そして、『演出ノートより』。演出家の堀内仁さんから故・如月小春さんへの書簡のような形式です。
http://www.ilaboyou.jp/sabaku/letter.html


渡辺えり子さんからのメッセージも。
http://www.ilaboyou.jp/sabaku/message.html



このお芝居の音楽を頼まれた頃、私は吹けもしないのにテナーサックスを持っていました。
それより何年も前に、とあるお仕事先の方からいただいたのです。
女の人がサックスをバリッと吹けるとカッコ良い。ちょっとした難曲を涼しい顔で吹きこなしてみんなをびっくりさせてみたい。とかなんとかお酒の席で言ってみたら、ある日お世話になっている制作会社の女性が、本当に中古のテナーサックスをくださったのです。撮影に使ってのち、なぜだか1本余っているとのこと。
これで心置きなくカッコ良い音楽を作ってくださいね、と託されたものの、ずっと手が出ないままになっていました。
そのサックスを使って今回のお芝居の音楽が作れないだろうか、と考えたのです。
自分にとって自由にならない道具を使うからこそ、予想もしなかった場所にまで飛んでいけるかもしれない、と。
しかし、おもむろにケースから楽器を取り出ししゃにむに吹いてみるも、10分後には極度の貧血で断念。(笑)
そんなわけで、私よりはまだサックスらしき音が出せる鈴木博文氏にご登場いただき、なんでもいいから吹いてくれとリクエストしたのでした。
曲は吹けないけどホントになんでもいいんだったら吹けるよ、ということで、調もない、拍子もない、テーマもない、フリーリズム、フリーテンポ、出たとこ勝負の完全即興演奏がいきなり始まりました。
こめかみの血管を最大限に膨らませながらの鈴木氏の世にも壮絶なインプロビゼーションは、時間にするとおよそ50秒程だったでしょうか。かくして氏の命懸けのサックスプレイは無事にハードディスクに記録され、それをブツ切りにしたり、逆回転にしたり、ピッチを変えて重ねてみたりして様々なコラージュを凝らしたものに、私のボイスを重ねて完成させたものが、当曲であります。
お芝居のしょっぱな、ゆっくりと客席の明かりが消えて真っ暗になった劇場内に、大音量で流れました。
緊張感をともなう始まりですが、曲が終わって舞台上がパッと明るくなると、そこは太陽がジリジリと照りつける砂漠。
無風の、どこにも影の見当たらない、強烈に明るいむき出しの砂漠が、あっけらかんと出現したのでした。





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