少し前、昔っっっっからの友人女性たちと集まって、ゴハンを食べた。
イチョウ並木の下を歩き、水際にそびえ立つタワーにのぼり、日が暮れたらチャイニーズに舌鼓を打ちながらひたひたと酔っぱらい、昔話や、今の話し、未来の話しをした。
古い友人とおしゃべりをするときはいつもそうだけど、人生の分岐点にぼんやり想いをはせながらの酒宴であった。
あのとき、ああであったならば、今の私はどうなっていたのか。
50才ともなれば、これまでの道のりに分岐点はそれこそ無数に存在したけれど、今私が生きている現実を作りだしているのは、自分自身。
偶然のように見えてもこれは、私が体験しなくてはならなかった、必然の選択の結果なのだろう。
さまざまなものに守られ、恵まれた「いま」に感謝しながら、目の前のことすべてが幻であるかのような感覚に脳内が満ちた。
そう、この感覚。
私は多分、子どものときからこの感覚の中に漂っていたような気がする。
自分がどこの誰でもない見知らぬ人物になって、ただただ「いま」の中に在る、そんな感覚。
今年もあと少し。
どうか穏やかに過ごせますように。
彼女たちにも、彼らにも。
穏やかな年の瀬が訪れますように。
