どの人にも修行のように作る料理が一つくらいはあるもので、私にとってはブフ・ブルギニョンがそれだ。
とりたてて難しい料理ではないが、時間と手間がかかる。
十数年前の「ミセス」に掲載されていて、私はそのレシピ通りにしか作ったことがなく、場合に応じてプロセスの一部を省略もできるのだろうがそうはせず、一般家庭の料理としてはかなり手間のかかる作り方だけれど、最初に憶えたやりかたに忠実に作ってる。
毎回「これは一種の修行」と念じるように、、、といっても年に1〜2度作る程度だから、たまのことだし、音楽を作るのとはまったく別の集中状態に身を置くのもそれはそれで心地よいのだ。
そんなものも一生懸命こしらえたし、とある領域のウルトラC級的大技についての知識も得たし、可能なこと不可能なこと、可能なひと不可能なひと、可能なみらい不可能なみらい、どれもすべて可能だと思えば可能であるということをよーく理解したし、今年は家の前のイチョウの落葉がぐっと少なくて落ち葉掃きが楽で済んだこともよかったし、もうちょっとさかのぼって思い出してみれば余計な荷物を思いきって処分したこともよかったし、修行もたくさんあったけれど2009年は概ね素敵な年だったなぁ。
今年ももうあと3日とちょっと。
除夜の鐘が鳴るまでのこの僅かな時間を私なりに丁寧に過ごせますように。
どうか誰とも争いごとをしませんように。
心から安らぐ新年を迎えられますように。
こちらをご覧のみなさまにもすばらしい新年が訪れますように！
