東京は雨。そして、とても寒い。
家のスタジオでぬくぬく作業をしていても、寒い。
子供時代には健康優良児を絵に描いたようだった私も、いつの頃からか寒さにはめっきり弱くなってしまって、おまけに空腹にまるで耐えられない。
それはただの「弱虫」「わがまま」じゃないか、と思う人もいるだろうが、耐えられなさが半端ではないのだ。
ちょっと空腹なだけでも大変なことになってしまうので、いつもお菓子やキャンディを持ち歩いている。
氷河期とか、大飢饉とか、戦後まもなくの敗戦国の冬場とか、ぜったいに生き抜いていけないタイプの人間だと思う。
ああ、このような飽食の時代に生まれてきて、本当に、本当によかった・・・。
なんてことを考えながら、来月には開店22周年を迎える近隣の老舗カフェ「奏」にて、ご店主の心づくしのカレーをいただいたのだった。
オチゴトでずっしりと疲労したお脳に、よーく効きましてござる。
レコード・コレクターズ。
ルイス・フューレイのインタヴューを読む。
先月、整理番号39番で初の来日公演を堪能してきたのだ。
かつての退廃と背徳の貴公子は、ご家族を愛する心優しき怪人へと変容していた。
生活密着型トリップ的幻想音楽。
いつも何かが欠けていると感じる私の心に、とてもよく効いた。
どうか。ぜひまた、日本に来てください。
