他人の声が、自分とまったく同じ温度を帯びて耳に流れ込んでくることがある。
我が身と同じ温度になっているものだから、流れ込んできていることがわからないほど、あまりに自然に私の内部へと注ぎ込まれる言葉達。
それは、目の前の数十センチの空気を振動させて私の鼓膜に辿り着くこともあるし、携帯電話の小さなスピーカーからあふれ出てくることもある。
これがひどく心地よい。
こういうのを一種の僥倖、というのかしらん。
などと悦にいっていたら、愛用のマグカップが割れてしまった。
ふちが欠け、ヒビが入り、それでも騙し騙し使っていたら、ついにそこから紅茶が一滴一滴したたり落ちはじめた。
しかし、これは原マスミさんのイラストが描かれた、きわめてスペシャルなマグカップ。
たとえマグカップとしての用をなさなくなっても捨てるなど滅相もない。
バチ当たりもいいところであーる。
よって、卓上のペン立てとして生まれ変わっていただいた。
いつ触っても温かかったものが、つめたくひんやりしている。
そのことが妙に面白い。
Darie次回ライブは11月22日、京都RAGですよ〜。ぜひお越しくださいね〜。
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