歌舞伎昼の部を観たあと、友人達と待ち合わせて、資生堂パーラーでお茶を飲んだ。
ここに初めて来たのは、小学校の2年生ぐらいのときだろうか。
当時私は大阪に住んでいたが、親戚の結婚式に出席するため、父に連れられて東京に一泊した。そのときのこと。
最後に行ったのは、かれこれ15年ぐらい昔。
しばらくぶりに訪れた銀座の名店はリニューアルし、とてもモダンで落ち着く内装になっていた。
赤い壁に赤い天井。赤い店だ。
そういえば、一年ほど前まで頻繁に通った私のお気に入りのお蕎麦屋さんの天井も赤いのだ。
ごくたまに行く、大好きなフレンチレストランの壁も、赤。
先日衝動買いしたワンピースも、赤。
卓上のカレンダー、今月の写真は赤いバラ。
なぜか、赤いものばかり。
赤の記憶、赤の感触、赤の味、赤の重み、赤の温度、赤の痛み、赤の匂い、赤のよろこび。