Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

感謝、感謝、の帰路

4月にライブイベントでご一緒したアーティストさんが、亡くなった。
自殺だったのだそうだ。
私とその方とはまったく親しくなかったけれど、その方の死を友人からのメールで知ったとき、とても驚いた。
驚いたのには、いくつかの理由がある。それをここでは書かないが、とにかく、しんしんと驚き、ご冥福をお祈りした。
と同時に、奇妙な感覚が身体の中に渦巻きだして、ここ2日ほど、どうすることもできなかった。
おまけに、訃報を知らせる友人からのメールを、何を思ったか、発作的に消去してしまったのだ。
「手」や「指」が勝手に行う行為には、理由がある。
その理由を考えていた。しかし、どうにも気持ちがまとまらない。
まとまらないまま、出かけることにした。
スカートをこれでもかと巻き上げんばかりの強風の中、落ち葉降りしきる横断歩道を渡り、バスに乗り、電車に揺られて、知人のお誕生日を祝う食事会に出席した。


どんなに考えても何もまとまりはしないし、おそらく永久に消化されず心の中にわだかまり続ける出来事、、、であるのだろう。
でもとにかく、今日の素晴らしく美味しい午餐によって、私はとても救われた。
窓の外に満ちる緑、テーブルに注がれる光、無数の光の粒、その光をやわらかく抱き込んだワインの色彩。
お祝いされる人も、お祝いする人も、みんな感謝で顔が輝いていた。
美味しい食事とは、かくも人の心をほぐすものなのだ。
指の先の先まで、おだやかに活力が行き渡るかのよう。
今日、お食事をともにできた数人の健啖家のみなさんに感謝。
帰りは、感謝、感謝、の帰路。