Darieの超~お気楽日記

音楽家Darie(濵田理恵)が日々のことを綴る、超~お気楽日記。

美大の匂い。

darienonikki2006-03-29

ここ半年ほど足しげくヨガに通っている。
知り合いがらみのひょんなご縁で通うことになったのだが、これが心身ともにリラックスするし、身体が開くと逆に無理をしなくなるので、こんなに不規則な生活を続けているのにお陰さまでまったくの病気知らずだ。
なんでもヨガは空前の大ブームなのだそうで、最近では「これはもうヨガとは呼べないでしょう」みたいなモノまであるようだけど、何ごとにおいてもオーセンティックな路線が好みな私としては、王道(と思われる)のクラスでこつこつ楽しんでいる。


つい2日前、講師の方がクラスを始める前のレクチャーで、ヨガに関連して「絵を描く」という行為についてお話しされた。
「この中で絵を描く人はいますか?」と尋ねられて、しかも私の顔をまじまじと見つめ、「描きませんか?ホントに?ホントにホント〜?」とピンポイントな視線を送ってきたけど、小さい頃から絵が好きで美大まで卒業しているとはいえ今現在真っ当な絵描きであるわけではないので、曖昧に否定しておいた。
たしかこの講師さんは美大を卒業されてのち、様々なプロセスを経てヨガを突き詰めておられるのではなかったか、、、、ならば同種の「美大の匂い」を私に感じたのかも知れない。


音楽を作る行為と絵を描く行為はとても似ていて、どちらも最初の創作衝動は一人の人間の身体の中で突然生じる。制御不可能で理由も不明。そして、モノにもよるけれど、最後の最後まで「核」となる部分においては、たった一人の孤独な作業であることが多い。
職業として音楽を作っているとつい忘れてしまいがちな「初心」。お砂糖のように甘く蜜のような良い香りがして、心の中は乳白色の光と懐かしさと涙で一気に膨れ上がってしまいそうになるようなかけがえの無い「初心」を取り戻すとき、私は音楽家としての初心ではなく、お絵描き少女だった時代の初心に立ち返ることがよくあるのだ。


画像は、20年前につけていて、また最近ちょこちょこつけだした香水ミツコ。
強力な初心復元アイテムかも。
ミニチュアのカンガルーはお芝居の音楽を作ったとき記念にいただいたもの。